日本の美術館では11年ぶりとなる大規模な個展「ジュリアン·オピー」展

Walking in New York 1, 2019

2019年7月10日(水)から9月23日(月)まで、東京·西新宿にある東京オペラシティ·アートギャラリーにて、イギリスの現代美術を代表するアーティスト、ジュリアン·オピーの個展「ジュリアン·オピー Julian Opie」が開催されます。
点と線という最小限の視覚言語によって、生き生きとした人物像や風景を描写するジュリアン·オピー。グラフィックデザインやピクトグラムともシンクロするオピーの平面作品は、絵画という枠にとどまらないハイブリッドな魅力に満ち溢れ、年齢や性別、文化的な背景を超えて幅広い層に支持されています。

また、オピーは日本美術にも造詣が深く、歌川広重や喜多川歌麿などの浮世絵やアニメのセル画のコレクターとしても知られています。アウトラインを強調した特徴的な作風には、それら日本のアートやポップカルチャーからの影響が多分に感じとれます。

シンプルな描画と色彩表現により対象物を簡略化し、最低限の要素で表現した作品群。鮮やかに自らのスタイルを生み出しているオピーの作品はニューヨーク近代美術館(MoMA)をはじめ、大英博物館、テートギャラリー、ステデリック美術館など世界の主要な美術館に所蔵され、日本でも東京国立近代美術館や国立国際美術館にコレクションされるなど、世界的に高く評価されています。

日本の美術館では11年ぶりとなる大規模な個展「ジュリアン·オピー」展

Running 1, 2018

日本の美術館では、2008年の水戸芸術館現代美術ギャラリーでの開催以来、実に11年ぶりとなるジュリアン·オピーの大規模な個展。
オピー自らがセレクトした絵画、彫刻、映像、インスタレーションなど、本展で初めての公開となる新作を軸とした構成で展開され、ジュリアン・オピーの現在が余すことなく紹介されます。

日本の美術館では11年ぶりとなる大規模な個展「ジュリアン·オピー」展

Telephone, 2018

ジュリアン・オピーといえば輪郭線のはっきりした、目を黒い点で表現しただけの至ってシンプルな、それでいてモデルの個性や性格が的確に伝わってくるポートレイト作品が印象深く、象徴的。しかし近年のオピーは、都市の通りを行き交う人々を表現した絵画や映像、都市のビル群やカラスの立体、田園風景や羊の彫刻、ジョギングする人々など、幅広い作品を制作しています。

また、以前のような顔だけを描くポートレイトに代わって、人物の全身を側面から描写した作品が多くなっています。はっきりした輪郭線と透明感のある平明な色彩による表現に変わりはないものの、顔はただ丸く描かれ、単純化の傾向が一層強くなり、極限まで簡略化されています。
作品タイトルも同様に、刺青のある男性は「Tattoo」、ヘッドホンをして歩く女性は「Headphone」、携帯電話を手に持って歩く女性は「Phone」と簡素化されています。
作品もタイトルも徹底的に抽象化することで、世界中どこの都市にもみられる ”普遍的な人物” を表現していると捉えることができるでしょう。

LEDの光によって動きを表した「Running 1」「Running 2」では、表現はさらに単純化。画面の中をせわしなく走る人物たちはどこか滑稽にも見えてきますが、それは日々時間に追われながら慌ただしく生きる現代の私たちの姿なのかもしれません。

日本の美術館では11年ぶりとなる大規模な個展「ジュリアン·オピー」展

Towers 1, 2018

ロックバンド「Blur」のアルバムジャケットや「U2」のステージデザイン、日本では電通本社ビル社屋のパブリックアートや、表参道ヒルズオープニング時のデジタル映像作品などなど、アートとデザインの境界を横断したプロジェクトを多数手掛けるジュリアン・オピー。
現代美術を語る上で欠かせない重要なアーティストの一人であるジュリアン・オピーの最新の作品世界を、平面作品と立体作品に分けられた明快かつ直感的な空間構成の中で存分に体感し、堪能することができるでしょう。

ジュリアン·オピー Julian Opie

会期:2019年7月10日(水)〜9月23日(月)

会場:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティ·アートギャラリー3F ギャラリー1、2

時間:11:00〜19:00(金·土は11:00〜20:00)※ いずれも最終入場は閉館30分前まで

休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月4日(日)

入場料:一般1,200円(1,000円)、大学·高校生800円(600円)、中学生以下無料

※( )内は15名以上の団体料金

http://www.operacity.jp/ag/exh223/