無類のコレクターであった柳本浩市を追悼する展覧会「柳本浩市展」

デザインディレクターであり無類のデザインコレクターでもあった柳本浩市を追悼する展覧会「柳本浩市展」“アーキヴィスト – 柳本さんが残してくれたもの”が、2017年4月29日(土·祝)から6月4日(日)まで、東京·目黒区にある倉庫兼展示スペース「six factory」を会場にして開催されます。

2016年3月に46歳の若さで急逝された柳本浩市。幅広いジャンルにおいて膨大な知識の持ち主として、また、収集したコレクションの数は実に数億点ともいわれるデザインコレクターとして、まさに唯一無二の存在でした。

幼い頃から欧米文学やジャズの評論で知られる文筆家·植草甚一などの影響でアメリカ文化をはじめ、さまざまなカルチャーに触れ、小学生時代にはすでに古着や家具など独自のコレクション収集と研究を始めたという柳本。90年代からはコレクターとして知名度を高め、雑誌の特集記事の監修や自身のコレクションの公開を通じて、また、数々のデザイン関連の展覧会を手がけることでデザイン文化の普及に貢献しました。

無類のコレクターであった柳本浩市を追悼する展覧会「柳本浩市展」

無印良品 池袋西武 企画展「STOCK展」より 柳本浩市自宅 / Photo : Gottingham

2002年には自身が代表を務めるレーベル「Glyph.(グリフ)」を設立。自社の商品開発や出版事業を行う一方で、代官山蔦屋書店のアドバイザー、KDDIのデザインアドバイザー、アサヒビールの東京オリンピック事業に携わるなど多くの企業の商品開発やブランド戦略に関わり、最近ではショップのコンセプトディレクションや、デザインオークション「コネクト」のビジュアルディレクターとして参画するなど継続して精力的な活動を行っていました。
また、エアラインブーム、北欧ブーム、ナイキのエアマックスブームの仕掛人でもあり、これまでに数々の社会現象を巻き起こしたプロジェクトを手がけています。

凄まじい数の資料やデザインの収集により、物に付与された文脈(文化的背景や経済動向)を読み取り、分析し、将来の商品開発や教育、戦略を企てる。企画から編集、執筆まで自ら行い、ときには企業のディレクションやアドバイジングを請け負うなど、デザインにまつわる幅広く真摯な活動を行ってきた柳本。
そしてこれからもその超人的ともいえるコレクションと膨大な知識、情報量を活かしたさらなる活躍が期待されていました。

無類のコレクターであった柳本浩市を追悼する展覧会「柳本浩市展」

無印良品 池袋西武 企画展「STOCK展」より 柳本浩市自宅 / Photo : Gottingham

本展では、柳本をアーキヴィスト(ものを収集し、整理し、その価値を見きわめてアーカイヴをつくり、未来へ発展させていく人)として捉え、彼が残した遺品を通して彼の思想と活動の詳細を読み解く試みがなされます。

会場では、柳本が自ら作成し、自宅に保管していたという莫大な資料ファイルが公開され、来場者は実際にファイルを手に取って貴重な内容を見ることができます。
また、世界各国のスーパーマーケットや郵便局などで直接入手したという牛乳パックや食品パッケージ、洗剤などの容器、配送用ボックスなども展示され、さまざまなアイテムが図書館のように分類と関連性をもった構成のもとで展開されます。

アレキサンダー·ジラルド、ディック·ブルーナ、ポール·ランドなどの巨匠デザイナー、BRAUN(ブラウン)、Herman Miller(ハーマンミラー)などの世界的プロダクトブランド、Braniff(ブラニフ)をはじめとするエアライン、世界各国の多様なグラフィックデザイン、そしてさらには世界各国のアノニマスな日用品まで、ありとあらゆるジャンルに精通していた柳本。その知識を裏づけるコレクションには、誰もが圧倒されること間違いありません。

また、彼の活動の意図がいかに未来に向けられていたかを考察すべく、アーキヴィストとしての柳本浩市の功績の数々を紹介する冊子「YANAGIMOTO KOICHI – ARCHIVIST’S VISION」が本展に合わせて製作され、2,000部限定で販売されます。

無類のコレクターであった柳本浩市を追悼する展覧会「柳本浩市展」

柳本浩市 / Photo : 加藤孝司

「柳本浩市展」“アーキヴィスト – 柳本さんが残してくれたもの”

会期:2017年4月29日(土)〜6月4日(日)※会期中無休

会場:東京都目黒区八雲3-23-20 six factory

時間:12:00〜18:00

入場料:一般500円、大学生200円(学生証提示)、高校生以下無料

https://www.facebook.com/Yanagimoto.Koichi.Exhibition/

柳本浩市展 冊子「YANAGIMOTO KOICHI – ARCHIVISTʼS VISION」

アートディレクション:野口孝仁 / Dynamite Brothers Syndicate

編集:土田貴宏、加藤孝司、熊谷彰博、塚田有那

予価:300円(税抜)※2,000部限定

柳本浩市展 クラウドファンディング

本展の制作·運営と残されたコレクションの今後の保管·運用のための資金を確保するため、クラウドファンディングが活用されています。

https://motion-gallery.net/

主催:柳本浩市展実行委員会

協力:株式会社良品計画

キュレーション:熊谷彰博

会場構成:小林恭+マナ / 設計事務所ima

メインビジュアル:野口孝仁 / Dynamite Brothers Syndicate

編集協力:上條桂子、加藤孝司

企画協力:まほうの絵ふで、Glyph.

会場内グラフィック:田部井美奈

PR:小池美紀 / HOW INC.

柳本浩市展実行委員会メンバー

中原慎一郎 / 有限会社ランドスケーププロダクツ

佐藤達郎 / 株式会社デルフォニックス

横川正紀 / 株式会社ウェルカム

小林恭+マナ / 設計事務所ima

郷古隆洋 / Swimsuit Department

土田貴宏

熊谷彰博、ほか