バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

無骨で少し無愛想に見えるこの照明。
工業デザインという言葉がまだ、あまり知られていなかった頃のフランスで1921年、Bernard-Albin GRAS(ベルナール·アルバン·グラス)というデザイナーによって生み出されました。
この照明は彼の名字をとって「Gras Lamp(グラス·ランプ)」と呼ばれています。

ベルナール·アルバン·グラスは20世紀の革新的デザイナーの一人。彼の照明の機能美、特にアーム、柄、ブラケット、ベースのデザイン、そしてディテールは全く独創的であり、その時代を超える先進的なものでした。
当時、この照明が使われていたのは工場や事務所。現代に比べれば、まだ快適な作業環境が整っていなかった時代でした。だからこそ、グラスは使いやすさと耐久性、量産性を追及したのです。

その無駄のない機能美に目を留めたのが、建築家のLe Corbusier(ル·コルビュジエ)。
彼が自身のアトリエや建築プロジェクトでこの照明を多用したことにより、広く知られるようになりました。
確かに、コルビュジエの建築作品を見ると、多くの場所でこの照明が見受けられ、頻繁に用いられていたことが分かります。
それは、1925年に両親の終の棲家として設計したコルビュジエの傑作、白い長方形の家、「Villa Le Lac(小さな家)」にもしっかりと見てとれます。

また、多くのクリエーター、Robert Mallet Stevens(ロベール·マレ·ステヴァン)、Eileen Gray(アイリーン·グレイ)、Jacques Ruhlmann(ジャック エリック·リュールマン)などが自分たちのフィールドでこの傾向を取り入れていき、「Gras Lamp」は照明器具の歴史の中で、プロフェッショナルと住宅環境との両方に取り入れられた最初のデザインになりました。

バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

ル·コルビュジエ(左) / © La Lampre Gras

バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

© La Lampre Gras

その後、「Gras Lamp」はメーカーのさまざまな変遷の中で、一時は入手不可能となっていましたが、フランスの3人の熱心な支持者が2008年、復刻の権利を獲得。DCW社を立ち上げて、ディティールまでオリジナルに忠実に再現したのです。

ネジや溶接を全く使わないジョイント。アームの関節は丸い円盤の動きで角度を変えられますが、その間に特殊な素材を使い、クリップの力だけで留めています。360度向きを変える動きは、ビリヤードに使われる特殊な球を活用。当時の画期的なディティールが、そのまま美しい工業デザインとなっています。
シェードは丸みのあるカップ型と、鋭角に広がるシャープ型の二種類。デスクスタンドのほか、テーブルの天板にかませるアーキテクトランプや、フロアライト、壁付けにできるウォールランプなどが復刻として蘇りました。

バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

© La Lampre Gras

バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

© La Lampre Gras

バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

© La Lampre Gras

バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

© La Lampre Gras

バウハウスと並ぶアトリエランプの名作、LA LAMPE GRAS / グラス·ランプ

© La Lampre Gras

トラッドなエレガントさを備えた1920年代の機能美でありながら、今の暮らしにもしっくり馴染む。そんなところに、このデザインの普遍性が表れています。

当時のオリジナルは希少性も高く、コレクターズアイテムとして、ときどき見かけるヴィンテージの世界でもかなりの高値で取引きされていますが、今回の復刻品もオリジナルに忠実なディティールのデザインや機能性、そして何より、この照明が生まれてから復刻されるまでの歴史的背景や経緯を想像して考えてみると、非常に興味深いものがあります。

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Brand:LA LAMPE GRAS / http://lampegras.fr/

Category:FEATURE

File Number:003