トラフ建築設計事務所による巡回展「トラフ展 インサイド·アウト」

空気の器(2010年)© 冨田里美

2018年8月21日(火)から12月23日(日)まで、福岡県·北九州市にある「TOTOミュージアム」にて、建築家ユニット·トラフ建築設計事務所の展覧会「トラフ展 インサイド·アウト」が開催されます。

新しい感性を持つ若手建築家、鈴野浩一と禿真哉によって2004年に設立されたトラフ建築設計事務所。住宅などの建築設計をはじめ、店舗やショールームの内装から展覧会の会場構成、家具や小物などのプロダクトデザインに至るまで、建築の枠を越えて様々な領域を横断しながら精力的な活動を行っています。

トラフ建築設計事務所による巡回展「トラフ展 インサイド·アウト」

テンプレート イン クラスカ(2004年)© 阿野太一

彼らのルーツと言えるのが、2004年に二人が初めてコンビを組んで手掛けた、東京·目黒通り沿いに建つ築35年のホテル「HOTEL CLASKA」の客室をリノベーションしたプロジェクト「テンプレート イン クラスカ」です。

デスク、チェア、照明、冷蔵庫、ドライヤー、ゴミ箱、マグカップなど客室に必要な機能や備品、また宿泊客が持ち込むキャリーバッグなどもすべて、壁に空けられたテンプレートの穴に収納するという、斬新なアイデアにもとづいて設計された18㎡の客室空間。壁面をあたかも一枚の絵のように見立ててディスプレイするこの客室プロジェクトが高く評価され、アジア·デザインアワードのアジアデザイン大賞など幾多のデザイン賞を受賞し、一躍注目を集めることとなりました。

2011年には世界最大のデザイン見本市、ミラノサローネで披露したインスタレーション「光の織機」が、会期中の最も優れた展示として、エリータ·デザインアワードの最優秀賞に選出。
2012年には空気を包みこむように形を自由に変えることができる紙でできたプロダクト「空気の器」が、レッドドット·デザインアワードのレッドドット·ベスト·オブ·ザ·ベストを受賞、2015年にはモントリオール美術館において、パーマネントコレクションに認定されるなど、国内外問わず、これまでに幾多もの権威ある国際的デザイン賞を受賞しています。

トラフ建築設計事務所による巡回展「トラフ展 インサイド·アウト」

光の織機(Canon Milano Salone)(2011年)© 大木大輔

2016年に東京·港区にある「TOTOギャラリー·間」にて開催され、多方面から大きな反響を呼んだ「トラフ展 インサイド·アウト」の巡回展として開催される本展。彼らの初期作品から近作の住宅プロジェクト、現在進行中のものまで、これまで関わってきた多くのプロジェクトや作品のスタディの過程から完成に至るまでが紹介されます。

タイトルの「インサイド·アウト(Inside Out=裏返し)」は、トラフのアタマの中を “裏返し” にして、さらけ出すという意味。会場では彼らが試行錯誤する中でアイデアの手がかりとしたものや、インスピレーションを受けた素材や小物、制作のプロセスで作った模型や試作品などが一緒に展示され、創る過程をも楽しむトラフのアタマの中を覗き見て、彼らの思考の過程を追体験できる内容になっています。

また、本展のために用意されたオリジナル映像の上映や、ミュージアム全体にわたって「空気の器」を配す会場構成により、トラフの創意溢れる世界観を体感することができるほか、ミュージアムショップでは「空気の器」の「TOTOギャラリー·間」オリジナルバージョンも販売されます。

トラフ建築設計事務所による巡回展「トラフ展 インサイド·アウト」

港北の住宅(2008年)© 阿野太一

あくまで建築家としての思考をベースにしながらも、モノ、インテリア、建築の境界に捉われることなく、フラットな視点でその間を行き来することで、空間やモノや素材の魅力、可能性を最大限に引き出すトラフのアプローチ方法。
住宅建築から、「ビームス ジャパン」「ミナ ペルホネン コティ」「NIKE 1LOVE」「ハーマンミラーストア東京」など数々のショップのインテリアデザイン、さらには、チェア、スツール、シェルフなどの家具や、照明、フットサルボール、結婚指輪などのプロダクトまで、多岐に渡るプロジェクトを手掛けるトラフの思考法に触れることのできる貴重な機会になるでしょう。

トラフ展 インサイド·アウト

会期:2018年8月21日(火)~12月23日(日)

会場:福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1 TOTOミュージアム 特別展示室

時間:10:00~17:00(入館時間は16:30まで)

休館日:月曜日

https://jp.toto.com/gallerma/ex180821/index.htm