北欧のガラスデザイナー、インゲヤード·ローマン日本初の本格的大規模展

《THE SET》2017年 木村硝子店 photo: Anna Danielsson / Nationalmuseum Stockholm

2018年9月14日(金)から12月9日(日)まで、東京·千代田区の東京国立近代美術館工芸館にて、北欧を代表する世界的ガラスデザイナーであり、陶芸家としても知られるインゲヤード·ローマンの大規模な展覧会「インゲヤード·ローマン展」が開催されます。

森と水辺に囲まれた自然豊かな国、スウェーデンのストックホルムで生まれたインゲヤード·ローマン。生活に密接に関わる水を大切にする彼女の作品は、”水” を意識したものも多く、そのデザインには純粋なラインで形成された色も形もきわめてシンプルでありながらも、一貫して凛とした美しさと一人の使い手としての真摯な視点が感じられます。

1980年代以降、スウェーデンを代表する伝統あるガラスメーカー、Skruf(スクルフ)や、Orrefors(オレフォス)のデザイナーとして活動し、「Excellent Swedish Design Award」など国際的な賞を受賞するとともに、1995年にはスウェーデン政府より「Professor」の称号、スウェーデン王室より「The Prince Eugen Medal」を授与されています。

北欧のガラスデザイナー、インゲヤード·ローマン日本初の本格的大規模展

《ティー·サービス·セット》2016年 2016株式会社 photo: Anna Danielsson / Nationalmuseum Stockholm

また、1982年の初来日以来、日本に対して特別な想いを抱いているローマン。日本でも複数の協働プロジェクトに参加し、計算し尽くされたシンプルなフォルムの中に絶対的存在感をそなえた作品をいくつも手掛けています。

2016年には有田焼創業400年事業として、世界で活躍する16組のデザイナーと有田の窯元の高度な職人技術を融合させた新機軸の磁器コレクション「2016/ 」プロジェクトに参加。1875年創業の有田焼の名窯、香蘭社とのコラボレーションによって、機能的にスタッキングができるカップやプレート、ティーポットなどの「ティー·サービス·セット」シリーズを発表しました。
また、1910年創業の老舗硝子店、木村硝子店とは、2017年にワイングラスやウォーターグラス、ジャグ、カラフェなど、”水” をテーマにした全11種類のシリーズ「THE SET」を生み出しました。
それらの作品に共通するのは、”重ねても美しい佇まい” 。どちらも単体のときはもちろん、重ねて収納したときにも静穏で優美に見えるようデザインされています。

北欧のガラスデザイナー、インゲヤード·ローマン日本初の本格的大規模展

《VIKTIGT/ヴィークティグト》2016年 イケア © Inter IKEA Systems B.V.

日本とスウェーデンの外交関係樹立150周年を記念して開催される本展では、2016年にスウェーデン国立美術館で開催された「インゲヤード·ローマン展」をベースに、木村硝子店のためにデザインされた最新のシリーズを展示ラインナップに加え、さらに和室の展示室での特別展示など日本展だけの新たな内容も追加されて展開されます。

スウェーデン発祥の北欧家具ブランド、イケアとのコラボレーションアイテムから建築家との協働プロジェクトまで、彼女自身が選んだガラス器や陶磁器、ランプシェードといったインテリア用品など、活動初期から現在までの代表作を中心に約180点にも及ぶ作品が一堂に展示されます。

使う人に余地を残すデザインを特徴とする、機能性を重視した普遍的な形の日常づかいの器。自らを “form-giver(形を与える者)” と呼ぶ彼女のものづくりに対する誠実な姿勢やその魅力に迫ります。

北欧のガラスデザイナー、インゲヤード·ローマン日本初の本格的大規模展

《ボウル》1999年 インゲヤード工房 photo: Anna Danielsson / Nationalmuseum Stockholm

会場内の展示デザインを担当するのは、世界的に注目されている気鋭の建築家グループ「Claesson Koivisto Rune(クラーソン·コイヴィスト·ルーネ)」。ストックホルムのグッチやルイ·ヴィトン、京都のスフェラ·ビルといった建築をはじめ、ベルリンにあるスウェーデン大使館のインテリアデザインなどを手掛け、建築分野にとどまらず活躍の場を広げている3人によるデザインユニットです。

陶芸家としての活動や、ガラスメーカー、スクルフやオレフォスとのデザインワーク、また、竹素材などの天然素材を用いたイケアのためのデザイン、有田焼の窯元との協働プロジェクトや木村硝子店とのコミッションワークなど、彼女の幅広い活動が紹介される日本では初の本格的な大規模展覧会。

使われて初めてデザインの価値が生まれると話す彼女のデザイン美学や、日常とデザインを切り結ぶ彼女の豊かな思考に触れることのできるまたとない機会となるはずです。

北欧のガラスデザイナー、インゲヤード·ローマン日本初の本格的大規模展

スタジオでのインゲヤード·ローマン photo: Anna Danielsson / Nationalmuseum Stockholm

日本·スウェーデン外交関係樹立150周年 インゲヤード·ローマン展

会期:2018年9月14日(金)〜12月9日(日)

会場:東京都千代田区北の丸公園1-1 東京国立近代美術館工芸館

時間:10:00〜17:00 ※ 入館は閉館30分前まで

休館日:月曜日(但し、9月17日、9月24日、10月8日は開館)、9月18日(火)、9月25日(火)、10月9日(火)

観覧料:一般600円(400円)、大学生400円(200円)

※( )内は20名以上の団体料金、及びキャンパスメンバーズ特典料金。

※ 高校生以下及び18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。

※ 割引·無料対象の場合は入館の際、学生証·運転免許証など年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。

無料観覧日:11月3日(土·祝)文化の日

http://www.momat.go.jp/cg/exhibition/ingegerd_2018/

インゲヤード·ローマンによる講演会

日程:2018年10月27日(土)

時間:14:00~15:30(13:30開場)

場所:東京国立近代美術館本館 地下1階講堂

※ 申込不要(先着130名)、参加無料(要観覧券)、逐次通訳付き